幸福度が高い国々から学ぶ、今すぐ幸福度が上がる”寛容度”の高め方
日本人の幸福度は低い・・・なんて言われていますよね。
では、どうすれば幸福度が上がるのか。
これから、「寛容性を高める」「人のために時間とお金を使う」と、自分が幸せになる、というお話をします。
それぞれの国の幸福度は0~10の値からなる各個人の回答の数値の平均値である。
説明変数は
(1)人口あたりGDP(対数)
(2)社会的支援(困ったときに頼ることができる親戚や友人がいるか)
(3)健康寿命
(4)人生の選択の自由度(人生で何をするかの選択の自由に満足しているか)
(5)寛容さ(過去1か月の間にチャリティ等に寄付をしたことがあるか)
(6)腐敗認識度(不満・悲しみ・怒りの少なさ、社会・政府に腐敗が蔓延していないか)
の6つであり、回帰分析で得られるこれらの説明変数の幸福度に対する寄与が与えられている。
幸福度調査の結果から見る日本
日本は、(3)健康寿命が他国に比べ圧倒的に高く
(1)人口あたりGDP(対数)(2)社会的支援(4)人生の選択の自由度も、上位国と変わりないくらい高いです。
日本人の幸福度が低いのは、
(5)寛容さ、(6)腐敗認識度の数値が低いから。
日本より寛容さ、腐敗認識度の数値が高い国はどんな国?
日本より幸福度ランキングの高い国
デンマーク・ノルウェー・ニュージーランド・オーストラリア・スウェーデン・シンガポール・イギリスなど。
日本より幸福度ランキングの低い国
腐敗認識度、は低い国はほんっとうに低く、タイ、インドネシアなんかは、ほぼゼロでした。
腐敗認識度が低いけれど寛容さが高い国
腐敗認識度は個人ですぐに変えられる項目ではないけれど、
寛容さは個人ですぐに変えられる項目ですよね!
シリアの幸福度ランキングは世界157位中156位と、世界で二番目に低いのですが、日本よりも圧倒的に高い寛容さを持っています。
日本は「寛容さ」が低い?
寛容さとは:
心が広くて、よく人の言動を受け入れること。他の罪や欠点などをきびしく責めないこと。また、そのさま。「寛容の精神をもって当たる」「寛容な態度をとる」「多少の欠点は寛容する」 デジタル大辞泉(小学館)
NHKスペシャルの「不寛容社会」特集では、番組が実施したアンケート調査でも、約半数の人が「他人の過ちや欠点を許さない不寛容な社会だ」「自分と意見や立場が異なる人を認めない不寛容な社会だ」「ほかの人種や民族に対する差別がある」と回答されたそうです。
寛容さの低さ・・・、私も心当たりがあってどきりとします。(自戒)
何か叩くきっかけがあると炎上して袋叩きになったり、ニュースで謝罪会見などが流れたり、妊婦さん、子育て中子育て経験者、女性男性、ご老人若者、喫煙者非喫煙者など、違う立場の人同士が戦っているのをネットでも見かける気がします。
寛容さを高めて幸福になるには
「人間はおびえずに生きていれば、それだけ他人にも寛容になれる」米国シカゴ大学教授ロナルド・イングルハート氏
怯えている人は不寛容になる。そして人を怯えさせる。ループです。
会社組織でも家庭でも、心当たりのあるものだと思いますが、上司がその上の上司に抑圧されて、部下を厳しく統率しようとしたり、会社で厳しい目にあった父親が、家庭で家族を威圧したり。不寛容は連鎖すると思います。
学校の校則が急に厳しくなって、生徒は地毛が茶色くてもできたら黒染めをして欲しいといわれるのは、近隣の方からのクレームがあったため、という実話。
「不寛容と戦うよりも、不寛容を弱い立場に押し付けた方が楽なんだよ。」
「自分善と悪は連なっていて、どちらも同じ根から発生している」 松下幸之助
善と悪は、対立するものではなく、一歩掘り下げれば一環しているもの。悪といえども悪としての扱い方、生かし方があり、それを知ることが大切です。
それに、感情の末梢からでなく真理から見ることが出来るとき、いわゆる、すべてを生かす神の寛容さにできると思うのであります。
それ自体は善でも悪でもありません。欲望が強いことは生命力の強いことを表すのです。
松下幸之助の哲学」著者: 松下幸之助
松下幸之助の哲学 - 松下幸之助 - Google ブックス
「人への不寛容は、根っこに愛があるから」 根本裕幸
相手に分かってほしいから、期待しているから、愛しているから、不満を持つし相手に思いをぶつける。
異国の暴君には不満を持たないのは、言っても仕方ないから。隣人への不寛容は期待と甘え。
自分が人へ不寛容なことに罪悪感を感じたら、あいてが受け入れてくれることをどこかで知っているから。愛されていることを知っているから。
そしてなぜ、不寛容をその相手にはぶつけられるのか。それはその人じゃなかダメだから。愛されているし、愛しているから。どんな問題にも、その奥の奥の奥には愛があります。
なぜ、あの人を責めてしまうのか?そこに愛があるから。 | 心理カウンセラー根本裕幸
幸福度ランキング上位のシンガポールに見る、寛容性の高さ
寛容さ(過去1か月の間にチャリティ等に寄付をしたことがあるか)について、シンガポールでは寄付や慈善活動が活発だそう。
学校のカリキュラムで休日の寄付集めなどのチャリティが義務化されていたり、コミュニティでのボランティア活動が点数制になっていて報奨制度があったりと(外国人がシンガポール永住権や国籍をとりたい場合、ボランティア実績は評価の対象になります)、政府の生活保障、国民の自助努力、そして国民同士の互助努力が3つの柱として社会を支えているのです。
2018幸福度ランキングでシンガポールと比較した日本の「寛容度」のレベルアップ法
「世界幸福度ランキング」で、日本がシンガポールに「大敗」する原因 ザイ・オンライン
東日本大震災後、「所得の低い人たちほど、幸福感や生活満足度が高くなった」
というデータが、慶応義塾大学が全国の約4000世帯を対象にした統計で出ている。
震災の時に、みんなで助け合おう!という雰囲気が日本中にあった。
実際に「自分よりも他人のことを第一に行動する」という数値は、日本全体で上がったし、被災地では特に高まったそう。
震災から1年! 広まった「絆」の軽さと“私たち”の幸福感:日経ビジネスオンライン
まとめ
人を寛容し、違う人の考えや罪などを受け入れる精神や、人のために働き、人のためにお金を使うことが、幸福度につながるのでしょう。
「寛容さ」を私の一つのテーマとして、大切に取り組みたいと思います。
幸福度を上げるために、寛容性を上げよう!まずは自分から!
人のためになりたい!と勉強会を始めて、本当に幸福度が上がりました。