知り合いが同性愛者であることをテレビでカミングアウトしていた

知り合いが、バリバラ(「生きづらさを抱えるすべてのマイノリティー」の人たちにとっての“バリア“フリーバラエティ)に出ていました。

 

www6.nhk.or.jp

 

今回のバリバラ カミングアウト「その後」では、
同性愛者であることをカミングアウトするってどういう事か、そしてカミングアウトを受けるってどういう事か、というテーマを取り扱っていた。

 

私自身同性を好きになったこともあるし、周りにもそういった人が結構いたし、同性愛って、当人は大変なこともあるだろうけど、私は別に個人の自由だと思うなぁ。くらいに思っていた。つもりだった。

今回、関わりのある身近な人が、不特定多数の人に同性愛者であることをカミングアウトしていたのを見て、改めて同性愛者について自分事にリアルに考える機会をもらえた。自分は思考停止していたし、自分が全然よく分かっていないって事に気づいた。

(分かっていない事を、知った気でいる事ほど、危ないことはないと思うし、この知り合いの方にも配慮のないことを平気で言っていたかもしれないし、不安である)

 

自分を偽るってどんな感じ?

番組内で、ドッキリとして、ゲイバーに異性愛者の役者さん(騙される人)が、ゲイのふりをして取材に行くという企画があって、取材を受ける側のゲイバーのマスターやお客さんはみんな仕掛け人。
和気あいあいと会話をしつつ、「好きな異性のタイプは?」「今彼氏いるの?」「この中でだれがタイプ?」などの質問を役者さんが受けていた。

最後に、役者さんに、今回の企画はドッキリだったとばらすのですが

「みんなが親切に話しかけてくれて、打ち解けた感じに話してくれるほど、自分が嘘をついている罪悪感があった」とのこと。
確かに同性愛者の人がそれを隠して、異性愛者の友人と恋愛関係の話をすると、つらいんだろうなぁと感じた。愛想笑いをしながら、嘘をついている罪悪感を感じながら、心を開かない人になることもあるのかなぁと思う。

マイノリティーの人は優しい人が多い気がする説

それで、私は同性愛者の知り合いが割と多いけど、これは他のマイノリティーの人にも言えることだと感じているのだけど、そういった人は言葉に配慮があることが多い。

それについて、人をむやみに傷つけてしまうような「普通はこう考えて当たり前」「これができて当然」みたいな前提を、あまり持っていない人が多いからなのかもなぁと思ったりする。

 

因みに人を選ぶテーマを扱っていますが、漫画アスペル・カノジョのこのセリフとても好きです。

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アスペル・カノジョ / 萩本創八 - ニコニコ静画 (マンガ)

 

バリバラにも出演していた、カミングアウトを応援するNPO法人バブリング

私は共感力がめちゃくちゃ低いので、今回知り合いが出ていなければ、「へー、そりゃそうだよなぁ」くらいの感想しかこの番組に持たなかったと思う。身近な人のカミングアウトって、スゴイ力があるんだな、当事者にならないとわからない部分って多いんだろうなと感じた。

バブリングさんは、カミングアウト(言えなかったことを打ちあけて新たな関係を築くことで自分らしく生きていくための手段)のお手伝いをしているそうで、日曜夜に新宿ゴールデン街で「バブリングバー」をしている。知り合いもそこに所属しているらしい。

npobr.net

 

番組内にも出てきた、カミングアウトの取り扱い方法

親に同性愛者であることを一方的に伝えて、詳細を説明せず、後日親から死のうかと悩んだという内容の手紙をもらったことがある。と番組内で話していた男性がいた。
伝える前は、いつどうやって伝えようという事で頭がいっぱいになりがちだけど、伝えた後のかかわり方こそ大事なので、
伝えるほうは、「自分も長い間悩んだのだし、相手も同じくらいの長さ悩まないと受け入れられないだろうな」くらいのゆったりした心構えで伝えた方がいいかも。とのことだった。

また、伝えられたほうは、この番組を見て、当事者のことを知った気にならないで、どうしてほしいかは人それぞれなので、「何をされるといや?」など、ちゃんと当人に聞いてほしい。などの意見が出ていた。

一つとても救われたのが、「カミングアウトするという事は、今後もあなたと関わっていきたいと思っているという事」という言葉だった。

 

繊細なテーマなので何が正解と言う物はないだろうけれど、自分は悩んでいる人のことを実際全然知らない、という事を知れたのはよかったと感じます。